第二種電気工事士技能試験のイメージ

第二種電気工事士技能試験の内容4つの作業手順と時間配分


【目次】

候補問題について

第二種電気工事士技能試験の概要

 技能試験の内容

第二種電気工事士技能試験の4つの作業手順と時間配分

 手順①『問題を理解する』作業時間の目安:2分

 手順②『複線図の作成』作業時間の目安:3分

 手順③『施工作業』作業時間の目安:30分

 手順④『点検・手直し・整形』作業時間の目安:5分

技能試験の合格基準

候補問題について

平成18年度の電気工事士技能試験から新試験制度「技能試験の候補問題の事前公表」になりました。毎年1月頃に「財団法人電気技術者試験センター」から候補問題No.1~No.13が発表されます。 その公表された候補問題を基に、過去の出題傾向を分析して本年度の問題を予想していきます。

第二種電気工事士技能試験の概要

電気工事士技能試験は指定工具や電動工具以外の工具でVVFストリッパーなどを持参します。電気技術者試験センターが毎年候補問題として公表している13問の候補問題から選ばれた一つの問題を施工条件に従って施工し、一定時間内に完成させなければなりません。合否判定については合格基準に従って行われます。

 

支給材料は試験開始前に試験監督員の指示に従って材料表と照合し、材料の不足や不良があった場合は監督員に申し出る必要があります。近年の試験傾向からリングスリーブ(小)、リングスリーブ(中)は予め予備品が支給材料に含まれています。ランプレセプタクルの端子ネジや差込形コネクタは試験中の追加支給が可能で、作業のやり直しなどにより不足が生じた場合、挙手をして申し出てください。追加支給は減点対象とはなりませんが、その他(電線類、器具類)は追加支給できません。

 

※近年の傾向から注意事項として以下に例を挙げますので参考にしてください。

 《注意事項》

  1. 電線接続箇所のテープ巻きは省略し、作品は作業板(板紙)に取り付けないものとします。
  2. ケーブル及び絶縁電線の被覆のはぎ取り方法は、直角剥き(段剥き)又は鉛筆剥きのどちらでもよいものとします。
  3. 省略する電源側電線、引掛シーリング、蛍光灯などへ至る電線の端末は、切断したままとします。
  4. 試験監督員の指示に従い受験番号札に受験番号及び氏名を記入し、試験終了後、作品にしっかりと取り付けてください。取り付け位置はどこでも結構です。
  5. 試験終了後は、速やかに作業をやめ、工具をしまってください。試験終了後も作業を続けている場合は、失格となります。

 

 試験の詳細はこちら⇒「一般財団法人電気技術者試験センター

技能試験の内容

筆記試験に合格して初めて技能試験の受験が可能です。資格を取得するためには、筆記試験と技能試験の両方で合格基準を超える必要があります。

筆記試験の合格者と筆記試験免除者に対して、次に掲げる事項の全部又は一部について行います。 試験は、持参した作業用工具により、配線図で与えられた問題を支給される材料で、一定時間内に完成させる方法で行います。

 

(1)電線の接続

(2)配線工事

(3)電気機器及び配線器具の設置

(4)電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具の使用方法

(5)コード及びキャブタイヤケーブルの取付け

(6)接地工事

(7)電流、電圧、電力及び電気抵抗の測定

(8)一般用電気工作物の検査

(9)一般用電気工作物の故障箇所の修理

第二種電気工事士技能試験 | ECEE 一般財団法人電気技術者試験センター

引用元:第二種電気工事士技能試験|ECEE一般財団法人電気技術者試験センター

第二種電気工事士技能試験の4つの作業手順と時間配分

第二種電気工事技能試験は完成させることが第一の条件です。40分という限られた試験時間で作業を完了させるために、事前の練習(勉強)をする段階から効率よく作業を進めるようにしましょう。自分にとってやりやすい作業手順を決めて、作業時間の短縮を図りましょう。

 

作業手順と時間配分の例を下記に挙げますので参考にしてください。

時間制限40分

手順①『問題を理解する』作業時間の目安:2分

  • 課題の単線図(配線図)をよく理解する。
  • 施工条件をしっかり読み、作業指示を確認する。

 

【確認内容】

器具の配置、各種電線の使用箇所、スイッチの配線方法、電線の色別指定、電線接続の接続方法、その他使用材料についての注意事項など。

手順②『複線図の作成』作業時間の目安:3分

  • 単線図(配線図)を複線図化する
  • 電線の色分けをする
  • 電線接続(ジョイント)の方法を記入する

手順③『施工作業』作業時間の目安:30分

  • 材料の組み立て、埋込連用器具などの連用枠への取付け
  • 電線(ケーブル)の切断とシースや絶縁被服の剥ぎ取り
  • 配線器具への電線結線、電線相互の接続(ジョイント)

(この作業は完成後に間違いに気が付いても手直しするのに時間がかかります。作業は間違いがないか確認をしながら慎重に行ってください。)

手順④『点検・手直し・整形』作業時間の目安:5分

施工が終了したら施工条件を満たしているか、欠陥がないか点検します。

 

【点検内容】

配置、寸法、電線の種類、電線色別、回路の誤り(誤接続、誤結線)など。

特に器具の極性やリングスリーブの刻印は間違えやすいので重点的に確認しましょう。

 

  • 誤りがあれば手直しをする
  • 問題図に従って全体の形を整える

技能試験の合格基準

平成28年までの試験では欠陥の内容により「電気的に致命的な欠陥」、「施工上の重大な欠陥」、「施工上の軽微な欠陥」と三つに分かれていましたが、平成29年の試験からは「欠陥」に統一され、一つでも「欠陥」があると不合格になるよう変更されました。

 

 

 合否判断基準の詳しい解説は第二種電気工事士講習会にておこないます。